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宝物を持つこと

世界がもっと良い場所になるために

幼少期、父に野球のグローブを貰った時、それを枕元において寝た。朝起きると、その出来事が夢でないことを確かめるように、真っ先にグローブを手に取った。同じことを何日も繰り返した。

大人になってからも、そんな気持ちを忘れずにいた。ずっと欲しかったクルマを購入した時には、ガラス張りの車庫がある部屋に引っ越して、四六時中眺めていた。この気持ちを忘れずにいたから、純粋無垢な心を保ち、自分にも他人にも優しくできた。そして、豊かな人生を歩むことができた。

だから、私の人生のテーマは、宝物を持つことなのだ。歳を重ねた今、望んでいることは、私と同じように全ての人が宝物を持ち続けることである。そうなれば、誰もが純粋無垢でいられ、この世界はもっと良い場所になるはずだ。

高級靴を買う人は様々である。例えば、ブランドイメージやステータスを優先して高級靴を買う人もいれば、デザインの良さや履きやすさ、丈夫さを優先して高級靴を買う人もいる。私は、その全ての人が宝物だと思える靴を履いて欲しいと願っている。

『新・ブランド論』文:Tohru Shiina 編訳:Kohki Kazami

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